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龍山寺　地蔵王廟　清水巌　慈雲寺　法華寺　啓天宮　台北天后宮　青山宮　金門館

創建年代：1746年（乾隆11年）
主神：天上聖母（その誕生日は3月23日）
宗教：民間信仰
古跡等級：古跡の指定は受けていない
所在地：成都路51号
電話：（02）23310421

　　清代に台湾全土で新興宮という名の媽祖廟が二箇所あった。一つは、雲林県の東隅、県政府の所在地である斗六市の新興宮で、1850年以前（道光年間）に創建された。もう一つは、??新興宮で、1746（乾隆11）年に創建。商人の寄附によって建立された。

　　新興宮は清朝の時、もとは今の長沙街二段と貴陽街二段を結ぶ西園路一段にあった。この西園路一段は清朝の時の名を新興宮口街といった。新興宮口街にある新興宮は、1943（昭和18）年に、西園路の道路拡張に伴って、取り壊された。新興宮の主神媽祖と宮の財産は、ひとまず龍山寺の後殿に預けられた。もともと新興宮に創立された私立の日本語学校も、これと一緒に龍山寺へ移転せざるを得なかった。

　　1948年旧暦6月1日、しばらく居候状態になっていた天上聖母の神像は、信徒たちにより、龍山寺から迎え出されて、成都路北側の西寧南路交差点近くにある弘法寺に奉祀された。1952年、弘法寺は名称を台湾省天后宮と改め、後さらに台北天后宮と改称した。この廟は台北の繁華街西門町地区の中心地帯である西門市場に位置している為、台湾一地価の高い廟とも言われている。

　　新興宮は啓天宮と同様、媽祖廟であり、天上聖母を祀っている。天上聖母の姓名は林黙。960（宋の太祖建隆元）年3月23日生まれ。987（宋の太宗雍煕4）年に昇天して神となる。享年僅か27歳。明朝の伝説によれば、林黙は幼くして、心から仏をうやまい、法術に精通し、邪気払いや病気治療の不思議な力を持っていた。よって、人々から龍女・神女・通賢霊女と呼ばれていた。媽祖はまた、目を閉じて元神を体外へ移動させ、海難に遭っている人を救う能力も有していた。そこで、海へ出る漁師や、交易を行う商船や、海を渡る移民達は、こぞって媽祖を海上の守護神と見なしたのである。

　　海の神である媽祖の神像の前には、配下の将軍二人が必ず置かれている。一人を順風耳、もう一人を、千里眼という。言い伝えでは、二将軍は、もともと西方の妖怪水精と、北方の妖怪金精であった。水精は非常に耳聡く、遠くの音をよく聞くことができたので、順風耳と称されていた。金精は、非常に目聡く、遠くのものをよく見ることができたので、千里眼と称されていた。この二妖怪は、しばしば村民に危害を加えていた。そこで、村民は媽祖に助けを求めた。最初、二妖怪は、媽祖は世間一般の女性とばかり高をくくっていたところ、彼女に不思議な力があることを知るや、鉄斧を媽祖目掛けて投げつけた。けれども、彼女は絹のハンカチで、それをひらりと払いのけた。法器を失ってしまった二妖怪は、その法力に屈服し、臣として服従することを誓い、正しい教えに帰依し、ついに媽祖の部将となったのである。