www.wao.org.tw

		TAIWAN	JAPAN	English

龍山寺　地蔵王廟　清水巌　慈雲寺　法華寺　啓天宮　台北天后宮　青山宮　金門館

創建年代：1919年（大正8年）
主神：観音菩薩（その誕生日は2月19日）
宗教：仏教
古跡等級：古跡の指定は受けていない
所在地：西寧南路194号
電話：（02）23318424

法華寺は日本統治期の典型的な古寺院である。建立は1919（大正8）年。現在寺院には太鼓が一つあり、それには「祈家運栄昌」・「岡田栄源」の文字が書かれている。岡田栄源はたぶん法華寺の初代住職であると思われる［初代というのは誤りである。西川満の「生死の海」の記述から見れば、岡田は第二代住職と考えられる。］。岡田栄源は、1893年に生まれ、1943年亡くなった。大阪の産で、本姓は木村という。幼くして、岡山県の妙興寺で仏教を学び、住職の岡田日寛を師とし、その岡田の養子となる。よって、岡田と姓を改めた。法号は栄源、名は日惺、俗名は徳太郎と言う。台湾に於ける日本の日蓮宗の開教司監となった。　　1918年、岡田は日蓮宗大学を卒業後、日蓮宗宗務員に勤める。1925年には、命を受け台湾で布教に従事し、法華寺に身を置いた。1943年、岡田が日本内地から台湾へ帰ってくる途中、乗り合わせた船に米軍の潜水艇魚雷が打ち込まれ、岡田は亡くなってしまった。　　台湾日日新報の記者であった西川満の編著『生死の海』［台湾出版文化株式会社、1944年3月発行。］は、岡田栄源の一生の軌跡を描き出している。日蓮宗は1253年に開かれた。「南無妙法蓮華経」の題目を唱えることを主な修行としている。日本の近代に生まれた創価学会や霊友会といった新興宗教も、日蓮宗の影響を深く受けている。このように、日蓮宗は日本で影響力の非常に大きい宗教一派である。　　光復後、日本式の仏寺は、徐々に朽ちていったが、1989年に修築を行った。現在寺院内に掛かっている1989年の修築の?額には、岡山県の妙興寺・広妙寺・真浄寺の名が見えることから、法華寺とその源たる日本の岡山県妙興寺は今もなお緊密な付合いを持ち続けていることが充分に見て取れるだろう。	｡@
主神は観世音菩薩、配祀は無量寿仏、地蔵王菩薩など。観世音菩薩と地蔵王菩薩については、上で既に述べているので、ここでは無量寿仏について述べることにする。　　無量寿仏はまたの名を、無量光仏或は阿弥陀仏と言う。前の二つは、梵語「阿弥陀（Amitayus）」の意訳で、阿弥陀仏とはその音訳である。阿弥陀仏はもとは国王で、11月17日に生を受けた。出家後、四十八願を発し、極楽浄土をつくることを願った。後に西方極楽世界の主宰者となる。仏教経典の説くところによれば、極楽世界とは、仏界の浄土で、そこはまったく苦患のない極楽の世界と言われている。台湾では、都市と田舎とをとわず、また山奥であろうが、海沿いであろうが、どこでも、電柱や木の幹や壁に「阿弥陀仏」とか「南無阿弥陀仏」という標語が張られていることに気が付くだろう。そしてここから、台湾で阿弥陀仏の信仰が如何に広く行われているかが見て取れるだろう。「阿弥陀と観音のなき家なし」という俗諺があるのももっともなことである。